黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の住む国。他。

【主張】鳩山新代表 政権担当能力を鍛えよ 「傀儡」批判をどうはね返す - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/254638/

 もちろん全体的には鳩山民主党(3回目)への注文で、「ご意見としてうかがっておきましょう」てなところてのですが。最後のところで形だけ自民党にも苦言を呈し、「政治とカネだけでなく、政策面全般にわたり自民党への失望感が大きくなっている。これを是正しない限り、国民の政権交代への期待がしぼむことはない」と述べているのが、ちょっと面白く感じました。視点が根本的におかしくないかという印象です。複数の政党が政策を示し政権獲得を争うのが議会制民主主義というものなのですが、産経論説陣の住む国ではこれがあまり定着していないのかもしれませんね。

【軍事情勢】国連常任理事国の「資格」 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/worldnews/254588/

 常任理事国入りの条件は軍事面の国際貢献すなわち自衛隊の海外派兵だ、という認識は野口裕之記者の文章としては当たり前すぎて論ずるに値しないし、その例に同じく常任理事国入りを目指すドイツの例を出しているのも当然でしょう。ただ、同じぐらいの紙幅を割いてオーストラリアの軍拡姿勢も述べているのは、ツッコミどころでしょう。中国の軍拡に対応して(と思われる、かもしれない)というだけの理由でオーストラリアを持ち上げるのもいつものことですが、常任理事国入りと関係ないでしょうに。
 ついでに。中国の軍拡に対抗して軍拡を推進する(と決めつけられている)オーストラリアを持ち上げ日本もならうべきだ、という論理を持ち出すと、オーストラリアと日本の軍拡に対抗して軍拡を進める中国の姿勢を肯定しなくてはならなくなるのですが、それでいいんでしょうか。いわゆる軍拡競争ですね。日本国が防衛費を削減し続け、米国が在フィリピン・在韓国に続き在沖縄海兵隊の撤退を進めているのに、中国だけがなぜ軍備拡張に走り台湾の先まで行ける空母艦隊を作るのだ、という批判をした方が、建設的ではないかと思います。