黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経の責任論、他。

 なんか順序が混乱してるけど、これが18日分です。

週刊新潮編集長が交代 朝日襲撃報道とは「関係ない」 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/books/breview/232917

 赤報隊事件の“実行犯”手記報道は、朝日新聞他ほぼすべてのマスコミから批判され、「週刊新潮」側からのまともな反論もなく、99%誤報だったと見ていいようですが、新潮社・編集長とも、誤報の責任は取らないのだそうです。事実上は更迭人事だとしても、表向きは責任を取らない、と。

【主張】日テレ社長辞任 説明不足では不信消えぬ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/232716/
 入手した情報の裏付け取材を徹底して行うというのは、報道に携わる者の最も基本的、かつ重要なルールだ。ここがおろそかになると読者や視聴者の信頼を失い、報道全体の危機に直結する。

 いやもう、なにも申し上げることはございません。かさにかかって日テレを非難していますが、責任を取っただけ日テレの方がマシじゃないかなー。
 
 ところで、まさに産経watch的な話なのですが、昨年6月に論説委員長が千野境子氏から皿木喜久氏に交代し、皿木新委員長は堂々たる年頭社説も書いていたのですが、どういうわけかこの2月から中静敬一郎氏(前論説副委員長)が論説委員長を名乗るようになり*1、皿木氏はヒラの論説委員になってしまったようです。わずか7ヶ月で、昇進ならともかく降格人事というのはかなりの異常事態があったのだろうと思いますが、なんだったのかな? また、この人事について広報らしきものも、少なくとも電子版にはまったく出ていません。いったいなにがあったのかなー。

連合、ベア固執で“歴史的”大敗 春闘 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/232943

 昨日のエントリで、日教組ばかり攻撃せず連合も攻撃したら、と言ってみたのですが、さっそく飯塚隆志記者がこんな記事を書いてくれました。連合の戦略ミスのために春闘は労働側の大敗だった、このままでは雇用確保もできず賃上げもないので消費は冷え込み日本経済はさらに悪化するに違いない、どうしてくれる、みんな連合の責任だ、と指摘されています。……あのさあ。それって経営側が悪いんじゃないの? 経営側に責任はないの? 春闘妥結後に実質賃下げした東芝富士通とかは全然問題ないの? 飯塚記者は企業側の責任にまったく言及していないので、そういう見解なんでしょうね。
 ちなみに15日付の記事*2では、電機連合の労使が雇用確保で合意したことを伝えていました。

[opinion]正論原理主義

正論原理主義」を乗り越えて:佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/blog/sasaki/2009/03/17/entry_27021160/

 「正論原理主義」というミームが一部で話題になっているようです。これを見たときわたしは、産経新聞の「正論路線」が原理主義に走ったことを意味しているのだろうと思ってしまったのですが、ちと産経ウォッチのやりすぎだったようです。「文藝春秋」2009年4月号に掲載された村上春樹氏のインタビューに登場した言葉で、もちろん村上氏は本来の意味で「正論」という単語を使っています。
 そもそもは、産経が“正論”という言葉を僭称(その資格がないのに勝手に名乗ること)しているのが悪いんですが、いやしかしこれはもしかしたら、適切なネーミングだったのかもしれません。産経「正論路線」が原理主義に走るもなにも、最初から原理主義です(いろんな意味で)。「俺の意見は正論だ」という確信は、その意見の正誤を問わず原理主義につながります。
 ここに挙げられた村上氏や佐々木氏の言葉がすべて正しい(正論だ)とはもちろん思いませんが、傾聴に値するともちろん思います。