黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「主張」ネタ切れになる、他。

【主張】小沢代表 疑念晴らさぬのは不可解 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/230758/

 3月3日夕に小沢氏の秘書が逮捕され、4日付の各紙オピニオン欄で取り上げられてから、丸9日間になります。ちょっと勘定してみたのですが、産経「主張」欄(社説)がこの事件に関して書いたのは7回目です*1。1回(3/4)は2本分のスペースを使っているので、実質8回分ですか。見出しからざっと数えてみましたが、朝毎読は各紙とも9日間で3回だけでした。秘書逮捕を受けたもの・小沢氏の最初の会見を受けたもの・ほぼ1週間後の世論調査を受けたものという感じで揃っています。少なく見積もっても今日で6回目、他紙の倍ってのは、ちょっと産経もしつこすぎやしませんか。
 内容はといえば、もう書くことがなくなってきたのか、「こいつはろくでもないことをしているに違いない」という先入観と決めつけによる批判とも言えない代物で、まるでどこかの素人が書いている産経批判ブログと同レベルになってしまっています。書くことないんなら書くなよ。休めるときには休んだ方がいいよ、と、同レベルの先輩として忠告しておきます。

性教育訴訟 都議と都に賠償命令 本紙報道への請求は棄却 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090312/trl0903121940018-n1.htm
性教育訴訟 都議と都に賠償命令 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/230996

 こんな見出しを付けて、勝ったつもりになっているのでしょうか。
 細かい経緯をここで説明しなくても、自民党古賀俊昭都議・田代博嗣都議・民主党土屋敬之都議らがやたらと問題視していた“過激な性教育”への批判は、教育への不当介入だという判決です、と述べるだけで十分でしょう。当時、産経新聞は都議側の立場から大々的に“過激な性教育”批判キャンペーンを繰り広げました。そして、議員らと同時に訴えられていたわけです。誰かが何かの問題を起こして裁判沙汰になったとき、それを報道した新聞が一緒に訴えられるって、普通ありえないですよね。よほど一方に荷担して、問題行動(“過激な性教育”批判)の一部を構成していないかぎり。
 産経の偏向報道・歪曲報道はいつものことですが、これは「政治による教育への介入」という、当時の教育基本法の理念を踏みにじる行為に荷担していた、より悪質だという事実が明らかになったわけです*2

教育基本法改正Q&A - 自由民主党
http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2006/kyouiku/qa/q13.html

 今回の判決でも問題にされた(旧)教育基本法の理念についてですが、このページを見ると、自民党による教育基本法の“改正”が、国家・自治体による介入(と日教組の排除)を目的として行われたことがよくわかります。しかし実際には、教育への不当な介入が政治によって行われていたわけで、こうした問題を正当化するための“改正”だったとしか思えません。次の総選挙は、この教基法改正に対する信任投票の意味もあることを、思い出すきっかけにしてください。

*1:うち1回は漆間発言に関するもので、別の問題として扱うべきかもしれませんが。

*2:まあ、憲法の理念を踏みにじる偏向・歪曲報道をのべつまくなしにやっているぐらいですから、ことさらに言うほどでもないのかもしれませんが。