黙然日記(廃墟)

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産経「正論」陣の新旧。

【正論】小堀桂一郎 空幕長更迭事件と政府の姿勢 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/193029/

 こぼしていましたが、6日付産経「正論」欄です。小堀氏の属するニッポソ国では、いまだに旧仮名遣いが通用したり、田母神「論文」が多くの資料に基づいた労作だったり、1995年ごろから「あれは侵略戦争だった」という認識が高まったり、教科書に最適だったり、産経に掲載された「論文」の要約だけで価値を判断できたり(論文としての形式がデタラメであることがわからないと困るのですが)、日本人の常識とはまったく逆な、計り知れないことが多いようです。

【正論】東洋学園大学准教授 櫻田淳 空幕長論文の正しさ・つたなさ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/193431/

 こちらは7日付。「正論」執筆陣ではたぶん最若手の櫻田氏にしてこの見出しか、と思ったのですが、「正しさ」とは軍事面について、つまり集団的自衛権とかそのへんのタカ派主張についてで、しかも櫻田氏自身が肯定しているわけでもないようです。「正しい議論」と「賢明な議論」を区別し、田母神「論文」は正しいかもしれないがまったく賢明ではない、とまとめています。要するに、けちょんけちょんです。
 「筆者は、この論稿を内心、歓迎したのは、旧来の平和主義者層や「進歩・左翼」知識層ではなかったかと想像する」という櫻田氏の指摘には、苦笑しつつ同意するしかありません。一方、結語部分では、政治家や政府高官の発言に「正しさ」よりも時局を心得た「賢明さ」が必要だ、と論じています。櫻田氏が政治家を目指していると仮定するなら、この言葉を胸に刻んでおいていただきたいものです。あるいはすでに刻まれているからこその、この発言かもしれませんが。