チャンネル桜、ふんだくる。

「【集う】「ガンバレ自衛隊」新番組制作発表会（７日、東京都新宿区のグランドヒル市ヶ谷）」 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/168327

　以前*1も取り上げたメディア241の宣伝記事ですが、メディア241は現在日本文化チャンネル桜の間借り先であり、この番組『ガンバレ自衛隊！』もチャンネル桜が制作に協力して9月から放送開始の予定だったわけですが。この番組にはメディア241の親会社でありJASDAQ上場企業だったトランスデジタル株式会社（以下TD社）も制作に参加しており、TD社のトップページ http://www.transdigital.co.jp/ にもこの制作発表会のプレスリリースが大々的に掲載されているわけですが、ご承知のようにTD社はわけのわからない資金繰りをしたあげく株価1円状態のまま二度の不渡りを出して8月末に事実上倒産、上場廃止になりました。どうやらこの制作発表会も資金繰りの一部だったという説が有力のようです*2 *3。

　さて本題。業務提携していた間借り先が事実上消滅してしまったチャンネル桜はどうなるのか、という点が注目を集めていたわけですが、昨日11日付でこのような発表がありました。

チャンネル桜 | トップページ
http://www.ch-sakura.jp/
(ウェブ魚拓) http://s01.megalodon.jp/2008-0912-2243-10/www.ch-sakura.jp/
【お知らせ】 http://www.ch-sakura.jp/topix/538.html
「日本文化チャンネル桜二千人委員会」創設と委員会参加へのお願い
日本文化チャンネル桜は、創立五年目を迎えましたが、ここに至りまして、運営資金が致命的な不足に陥り、平成二十年九月以降の放送を続けることが困難になりました。（以下略）

　まあ、映画『南京の真実』制作に続いて、またもや善意のカンパに頼ろうというわけですね。ただし今度は定期的に。月2000万円の経費を2000人から月額1万円（広告料名目）で集めよう、というのはわかりやすい計算ですが、チャンネル桜の番組にはすでにかなりの量の広告が入っていて、しかも代理店を通さない直接営業のはずですから、現在の広告料収入も少なからぬ額になっているはずです。そもそも、それでやっていけるめどが立っていたから、有料放送から無料広告放送に切り替えて継続したのではなかったのでしょうか。
　これを信じて毎月1万円を出そうという人が、ゼロだとは思いませんが、はたして2000人もいるのでしょうかねえ。いや、これでチャンネル桜がつぶれるなら、それは「めでたいなあ」で終わる話なんですが、どう考えても必要以上に求められたカンパがもし集まってしまったら、という場合のほうが気になります。余剰の金額は、いったいどこに流れていくのでしょうか。愛国商売というのは、おいしいものらしいですね。

*1:8月9日付 http://d.hatena.ne.jp/pr3/20080809/1218292345

*2:参考：トランスデジタルが2回目不渡り　JASDAQ上場廃止 - ITmedia News http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/01/news077.html

*3:ついでに補足すると、産経のこの記事も単なる宣伝ではなく、怪しげな資金繰りに一役買ったとみられてもしかたないでしょう。