黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経、ネオコン母ちゃんを絶賛する。

ペイリン氏劇的なデビュー 米共和党女性副大統領候補
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/174468

ペイリン氏起用、「既存政治の変革者」のイメージで勝負に出たマケイン氏
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/174460

 上は共和党副大統領候補として発表されたサラ・ペイリン氏の人となりを紹介する記事、下はマケイン陣営の戦略という視点からの記事です。人工妊娠中絶に身をもって反対し、息子を喜んでイラクへ送り出し、ついでにNRAの終身会員って、よくもまあこれだけ胸のすくようなネオコン母ちゃんというべき人材が無名のまま眠っていたものだ、と思いました。日本国でたとえれば、福田氏か麻生氏かわかりませんが自民党総裁が、「政権獲得時には稲田朋美氏を官房長官にする」と公約して総選挙に臨むようなものでしょうか。なんにしても、よくこれだけのギャンブルに出たものですね。
 いやしかし、ペイリン氏は“無名”なんですかね。産経新聞ワシントン支局の渡辺浩生記者がこの記事で、「無名だが魅力的な候補」という点が強調すればするほど、疑問がわいてきます。ジョン・マケイン大統領候補は、民主党バラク・オバマヒラリー・クリントン両候補に比べて、高齢である点と女性やマイノリティからの支持が薄い点が指摘されてきました。そこで、若い女性を副大統領候補に挙げる可能性はあったし(実際にマイノリティの若手であるボビー・ジンダル氏などの名前が取りざたされたこともありました)、州知事50人、その約半数が共和党として25人前後の中から、ペイリン氏が見落とされていたというのは不思議な気がします。
 あー、言うまでもないかと思いますが、記事の論調は絶賛の嵐です。産経新聞共和党支持なのはもはや隠すまでもないところでしょうが、ここまであからさまに「これでマケイン陣営は万全、もうオバマなんか問題にならん」と安心してしまっていいのでしょうかね。