黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経の記者は面白い人が多い。

 昨日はさぼってしまいました。ネタがなかったわけではなく、むしろネタが多すぎてまとめ切れませんでした。

【湯浅博の世界読解】米国の“変節”に嫌気 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/167158

 東京特派員湯浅記者のコラムは、毎回楽しませてくれます。「同盟国」の変節を、テロ支援国家指定問題と竹島表記問題で日本人はたっぷり味わったのではないか、と嘆いていますが、味わったのは産経とウヨだけでしょう。竹島問題では、またサンフランシスコ講和条約草案を持ち出しています。草案の記述になんの意味があるのでしょう。他に、誰が見ても間違いない、というような根拠は示せないのでしょうか。
 さらに、世論調査イラク後方支援に反対という意見が増えたことも、この「変節」が原因と結びつけているのですが、湯浅記者は日本人全員が産経読者だとでも思っているのでしょうか。日本の人口200万。

「日韓戦えば韓国負ける?」韓国紙で竹島めぐり「日本は仮想敵」が流行中 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/167197

 韓国で韓日戦争を扱った仮想戦記が流行しているそうです。これをもって韓国に反日の風潮があるとするなら、太平洋戦争やり直しの仮想戦記が流行っている日本は反米国家ということになると思います。もっともこれは、韓国では大新聞もその手のシミュレーションを載せているという記事です。日本にも、妙ちきりんな日韓戦争シミュレーションを載せた新聞がありましたけれどね*1
 黒田勝弘・ソウル支局長名義の記事ですが、独自の文章はコラムていどの長さで、過半は「朝鮮日報」に掲載された庚龍源(ユ・ヨンウォン)記者の記事を、ソウル支局に最近赴任した水沼啓子記者が訳したものです。はたしてこれを黒田記者の記事と言っていいのかどうか。
 
 おそらく7月からソウル支局に赴任して、ここでは新人らしい仕事をやらされている水沼記者ですが、こういう記事では普通、翻訳者の名前をいちいち出しませんよね。7月末からいきなり連載コラム「週刊韓(カラ)から」を担当するなど、水沼記者はかなり目立つ扱いをされています。そうしたコラムを読むと、黒田氏と同じぐらい韓国に愛情を持っている人のようではありますが、産経が「久保田るり子記者に続くソウル支局のアイドル」的な売り出し方をしているようにも見えるので、しばらくは生暖かく眺めつつ、彼女自身への論評は控えておきます。

【コラム・断】改造内閣は姿勢を正せ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/dan/167256

 この人は別に産経の記者というわけではありませんが、潮匡人氏もかなりユニークな視野をお持ちのようです。今回の内閣改造を「第二次福田内閣」と表現しているのはご愛敬として(正確には第一次福田改造内閣。第二次になるのは総選挙などを経て改めて首班指名を受けた後です)、就任挨拶で福田内閣総理大臣をはじめほとんどの閣僚が国旗に敬礼しなかったことを嘆いています。「前回もコラムで指摘したのに改善されていない、ちゃんと俺のいうことを聞けよぉ」ということでしょうか。さらに、福田首相が国旗ではなく記者団のカメラに向かって直立不動だったことを、マスコミに媚びを売っていると解釈し、国家の象徴に対する敬意がないと罵っています。日本国の主権を持ち、閣僚はじめ公僕が奉仕する対象は、赤い丸を描いた布きれではありません。カメラの向こうにいる国民です。