古森義久氏、言を引く。

　昨日はまた2本のエントリを上げていました。今日はないだろうな。

中国への巨額の援助を続けるアジア開発銀行の怪――日本の財務官僚が主導 - ステージ風発：イザ！
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/624207

【緯度経度】ワシントン　古森義久　対中援助　アジア開銀の怪 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080628/amr0806280842002-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080628/amr0806280842002-n2.htm

　28日付国際面コラム「緯度経度」の転載です（下は元の記事）。国際機関であるアジア開発銀行が、日本国の対中ODAの総額に匹敵する援助を中国に与えている、アジア開銀は日本財務省の天下り先になっていてほぼ支配下にある、財務省のチャイナスクールが対中ODAの代わりのようにしてやっているのだ、という内容を、青木直人氏の著書などを引き合いに語っています。
　事実関係についてはいろいろ重要な指摘を含んでいると思いますが、背景説明になると、どうなのかなあ。財務省は外資外貨*1の運用先を探しており、米国債依存だけでなく対中投資が有利だという判断はあり得るだろうと思いますが。

中国の「価値観の真空」とはなにか――ドイツでの報告（３） - ステージ風発：イザ！
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/624964

　二本目の記事はドイツ講演の(3)です。前回の知的所有権問題から引き続き、朱鎔基前首相による知的所有権キャンペーンやそれでも横行する偽物のことなどを取り上げています。法治より人治の伝統が続く中国では、社会主義市場経済の矛盾がモラルハザードを起こしていると指摘して、それを「価値観の真空」と表現しています。
　ただし、基本的には米学者の言を引いての指摘ばかりで、古森氏独自の価値観はあまり感じられません。このシリーズ、まだ延々と続きそうだなあ。

*1:7/1 コメント欄のご指摘により恥ずかしい間違いを修正。