黙然日記(廃墟)

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古森義久氏、映画を宣伝する。

日系米人がマフィア大幹部になっていた――加藤良三大使離任の光景から - ステージ風発:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/586246
米国社会はステレオタイプでは決して集約できない

 加藤良三駐米大使が退任するそうです。加藤大使といえば、従軍慰安婦問題謝罪要求決議案に対して日本政府の立場を説明したことで、古森氏が絶賛したことが思い起こされます。そうですか退任ですか。次の大使は藤崎一郎氏だそうですが、どういう人物なのかはよくわかりません。駐米大使といえば日本国外交官の「上がり」の地位なので、あまり奇矯な人物ではないだろうと思います。どこかの元駐タイ大使と違って。
 さてその加藤大使の退任パーティーでは、米政界の大立者であるダニエル・イノウエ氏、ノーマン・ミネタ氏が目立っていたというところから、表題の日系人マフィア、ケン・エトー*1の話になります。別に、イノウエ氏らがマフィアだったという話ではありません。

 エントリのメインは、昨日24日付産経新聞朝刊1面に掲載されたコラムの転載です(ネット上には正式に配信されていないようです)。やっぱり毎月24日の連載なのか。
 このケン・エトー(通称:トーキョー・ジョー)というユニークな人物について、古森氏は毎日新聞時代に『遙かなるニッポン』というノンフィクションを書いたそうです。それにしても、大使退任と日系人の大物の話題からいきなりマフィアが出てくるのは、なにか不自然な感じですね。
 エントリを最後まで読んでみて、びっくりしました。彼の生涯が映画になることが紹介されている、のはいいとして、その映画の制作にフジテレビが一枚噛んでいます(東北新社と共同制作)。親会社の宣伝だったのか。この映画についてはいまのところ、小栗謙一監督の事務所である Directors System のサイト*2と文化通信.com 2006年8月10日の記事*3ぐらいにしか情報がないようですが、両方とも古森blogに(出典の表記なしで)引用されてしまっていますね。正式なタイトルが『1/1111 Tokyo Joe』のようなのに、ただの「Tokyo Joe」として紹介されているので、現時点ではあまり宣伝の役にも立っていないようですが。

*1:1983年に事実上の引退、以後17年潜伏していたというのは、すでに歴史上の人物と言っていいし、最終的にはマフィア組織を裏切ったとはいえ、ヤクザと同等の犯罪者なのですから、敬称を付けて呼ぶのもどうかなと思います。

*2: http://dsystem.jp/ の"What's New"

*3: http://www.bunkatsushin.com/modules/bulletin/article.php?storyid=3716