黙然日記(廃墟)

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産経抄、疑似科学を批判する。

産経抄】12月14日
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/109644/

 基本的には今年の漢字《偽》と引っかけて、疑似科学ニセ科学)・食品偽装・政治家の公約違反などを批判しています。詰め込みすぎでいつもなら論旨めろめろになるところですが、《偽》ネタだけでまとまっているのは奇跡的。もっともそれだけ関連の話題が多かったということで、どうせなら「あるある」「トリビア」の《偽実験》や学ラン騒動の《偽関係者》も取り上げてほしかったですね。
 で、話の展開が今年の漢字からじゃなくいきなり疑似科学の方からきてたんで、最初は目を疑いました。というか冒頭の血液型性格診断の話を読んだときは、また産経が疑似科学を書き散らす気かと身構えてしまったんですが、疑って申し訳ない(笑)。菊池誠教授の発言なども引用して疑似科学を批判するのはたいへんけっこうなのですが、いままで産経新聞ID論やらビオディナミ*1やらの疑似科学を持ち上げてきたことにも反省すべきところでしょう。今でも生活・健康面では微妙な記事を見かけるし、そもそも1面の日付に(ご丁寧にMSN産経ニュースの日付表示にも)六曜を表示しているあたりから見直してほしいものです。
 食品偽装にしても、賞味期限を気にする消費者に責任を押しつけて自分の五感で確かめろ、とか言っているんですが、製造年月日表示が賞味期限・消費期限表示に切り替わったのって、ガイアツじゃなかったでしたっけ? 一時期は製造年月日と賞味期限の二本立て表示だったのに製造年月日表示を禁止するような形になったのは、欧米基準に合わせるという名目で米国の食品メーカーの不利をなくすためだったんですが、産経ではそういう批判はできないのかな? 政治家の偽公約というのは、これは自民党年金問題公約のことでしょうから、飼い主様への批判が遠回しにしてもできないということはなさそうですけどね。