産経、新たな報道を目指す。
米の山火事 ネット・メディアはどう反応したか-イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/93817
いつものように誇大表示な見出しで、MSNBCという一つのニュースサイトを取材しただけです。まあ、現場で取材しているからまだマシか。ロス支局の松尾理也記者は、産経の海外駐在記者としてはフットワークが軽い印象があります。現地紙の受け売りで記事を書くケースは他の駐在記者より格段に少なく、見たところせいぜい8〜9割ぐらいですから。
MSNのニュースサイトといえば、日本では産経新聞が請け負ってMSN産経ニュースをこの10月から開設したわけですが、米国ではMSとNBCとの合弁会社であるMSNBCを採用しており、いわば産経と同じ立場なわけですね。能力の違いはともかく。MSN産経ニュースにもこの記事が流れている*1ことを考えると、ほとんど身内を取材しただけという観もあります。
まあそれはさておき、MSNBCの報道体制がわかって、なかなか興味深い記事でした。今回のカリフォルニア州の山火事はかなり大きな災害で、ハリケーンカトリーナに匹敵する速報体制を組んだそうですが、それでも現地には飛ばず、提携する他メディアからの情報に頼っているようです。「これがネット時代の新しい報道のあり方だ」みたいなことを言ってMSNBCの担当者も松尾記者も威張っているのですが、ニュース報道ってのはそういうもんでしたっけ？
MSN産経ニュース開設以来、産経新聞の紙面を含め、ネット情報の垂れ流しみたいな記事が多すぎるとして、ウォッチャーの間では非難囂々です。たしかに、「ひろゆきが亀田騒動についてなんか論評した」とか、あまりにどーでもいい記事が目立ちます。社内組織の変更で混乱しているんだろうな、と温かい目で見てやっていたのですが、どうも確信犯でやっていたようですね。今までも新聞社と呼べるのかどうか疑問でしたが、これからますます新聞ではなくなってウォッチの対象にすらならなくなっていくんだろうな、と思うと、これはちょっと寂しいですね。
続報。
公正のためにフォローしておきます。現地入りした松尾記者によるリポート記事が出ています。
被災者に鍼やマッサージも カリフォルニア火災の被災地ルポ-イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/94018
