古森義久氏、煽る。
慰安婦問題で日系米人コラムニストの正論に中国系団体が圧力-ステージ風発：イザ！
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/329253
「推進」と「支持」。
昨日のエントリ*1で触れた羅府新報での論争に関する記事を紹介する、古森blogのエントリです。昨日の分で取り上げたiza!の記事*2では「ホンダ議員の慰安婦決議案推進を過去数年、一貫して支持してきた在米中国系団体」という表現があったので、古森氏が方向転換したのか？ と突っ込んだのですが、古森氏が自身の責任で発表したことになるこのblogエントリでは「ホンダ議員の慰安婦決議案を過去数年、一貫して推進してきた在米中国系団体」となっています。驚いて調べてみたのですが、MSN産経ニュースの該当記事*3、および産経新聞紙面（10/7付2面、東京本社版14版）では、いずれも「推進」になっていました。それから、古森blogにあるヨシナガ氏の再反論に触れた最終段落は、iza!、MSN産経、紙面のいずれでもカットされています。
世界抗日戦争史実維護連合会（以下GAと略す）が、マイク・ホンダ議員をコントロールし従軍慰安婦問題決議を出すように「命令あるいは指示してきた」というのが従来の古森氏の論調で、「推進」というのは一歩後退した表現ではありますが、基本的には矛盾しません。しかしこれが「支持」となると、まったく違う話になってしまいます。これはiza!の暴走なのか*4、版による違いなのか、なんらかの判断があった上で書き換えられたのか、今のところは不明です。が、もしかしたら産経社内でも古森氏の論調に違和感を持つ人がいるのだろうか、あるいはろくな証拠もないのにこれ以上強弁を続けられないという判断があったのだろうか、といった想像も成り立つわけで、これはなかなかわくわくする話ですね。
「以下GAと略す」としたのに使う機会がなかったことをお詫びします。
メール攻撃示唆。
実はこの古森blogエントリに関しては、別の問題点を指摘しようと思っていたのですよ。引っかかったところを調べなおしていたら予想外に長くなってしまいましたが。
古森氏は、論争当事者のジョージ・ヨシナガ氏とイグナシアス・ディン氏のメールアドレスを明記して（しかもディン氏のアドレスだけクリッカブルになっています）、“意見”を送るように煽っています。原文を提示した上でならともかく、新聞記事レベルの要約、しかも古森氏による翻訳を経た内容を元に抗議されたら、両氏ともたまったものではないと思います。古森氏の日本社会全体への影響力はたかがしれていますが、信者が仮に数十人、お調子者が数百人としても、個人に送られるメールの量としてはとんでもないことになります。なんだか、別口で問題になっている弁護士への懲戒請求を煽って訴えられた人みたいな話になってきますね。不特定多数に個人攻撃を呼びかけないで、意見があるなら古森さんがご自分でメールしてください。
