古森義久氏、方向転換か?
米の日系紙で従軍慰安婦報道をめぐる論争-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/88705
ロサンゼルスで日本語・英語併用で発行されている世界最古の日系コミュニティ向け新聞「羅府新報(The Rafu Shimpo)」*1を舞台にした論戦を紹介しています。産経新聞でロサンゼルス発のメディア情報というとたいていはロス支局の松尾理也記者なのですが、なぜか古森氏です。それもそのはず、古森氏が不倶戴天の敵と一方的に認識し、マイク・ホンダ議員をわずか数千ドルの献金で洗脳したかのごとく自由に操り、米下院の圧倒的多数まで操縦して反日決議を出させ、他にもあらゆる反日的策動に関わりながら一切の証拠を残さない(提示できない)という、ショッカーもびっくりの国際的悪の組織・世界抗日戦争史実維護連合会*2のイグナシアス・ディン副会長がこの論戦に関わっているのです。
羅府新報のサイトにある、きっかけになったジョージ・ヨシナガ氏のコラムはこちら。
Why Vegas Means, ‘The Meadows’
http://www.rafu.com/horse_0929.html
機械翻訳だとうまく訳せない文体のようで、全体の流れがよくわからないのですが、「ロサンゼルス・タイムスは論調が偏っているので読んでいない、たとえばMo Nishidaによる慰安婦関連の主張は一方的だ、手元にある匿名の投書に書いてあること(ウヨの主張とほぼ同じもの)は別の視点を提供してくれる」といったような感じの(細かなニュアンスの間違いは勘弁してください)コラムのようです。
ディン氏の反論はWeb版に掲載されていないようなのでちょっと簡単には検証できないのですが、どうもかなり、例によって怪しいなあ、と感じました。というのは、後半でディン氏の反論を紹介している部分が、事実の紹介だけ「に見える」からです。古森氏の記事であることを念頭に置かずに素直に読むと、ディン氏の立場(従軍慰安婦問題で日本政府を非難する立場)に寄った記事にも読めるんですね。古森氏がこういう書き方をするときは、なにか重大な情報隠蔽をしていることが多いので気になるのですが、今のところは単なる疑惑です。
なにより興味深いのは、この古森記事では連合会を「ホンダ議員の慰安婦決議案推進を過去数年、一貫して支持してきた在米中国系団体」と紹介しているあたりですね。たしか古森氏は過去1年、一貫して「連合会がホンダ議員に指示していた」という論調で紹介してきたのではなかったでしょうか。たまたま同音異義語になってしまいましたが、議員に対して「指示」と「支持」では大違いではないでしょうか。支持するだけなら、ごく当たり前の話であって、ホンダ議員と連合会の関係をあれほど熱心に報道し続ける必要はなかったはずですよね。古森氏の事実認識に、なにか変化でもあったのでしょうか。
ところで、ジョージ・ヨシナガ氏の名前でぐぐって気付いたのですが、このネタは古森blogのコメント欄で提供されていたものでした*3。うーんまたか、というだけの話ですがね。
*1:羅府とはロサンゼルスのこと。http://www.rafu.com/jp.html
*2:珍しく(以下、抗日連合会と略す)という捏造的印象操作をやっていないと思ったら、単に以下の文中に連合会の名前が出てこないだけでした。
*3: http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/323140/allcmt/#C440128