産経、瀬島龍三氏を礼賛する。
昭和史に異彩、政財界「指南役」 瀬島龍三氏死去-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/82420
iza!には訃報そのものが流れてこなかったんだけど、なぜだろう。あとわりとどーでもいいけど、iza!では訃報が「話題−話のタネ」カテゴリに入るのは、なかなか不愉快だなあ。SANKEI WEBには、なぜか同じ題名の訃報が2本出ています。下の方は経歴を追記してあるだけですが。
瀬島龍三氏が死去 元伊藤忠商事会長 95歳|訃報|社会|Sankei WEB
http://www.sankei.co.jp/shakai/fuho/070904/fho070904000.htm
http://www.sankei.co.jp/shakai/fuho/070904/fho070904007.htm
まあそれはともかく、瀬島氏を偲ぶ記事。要約するとべたぼめです。たいへんな影響力があるのにほとんど表に立たなかったことについて、「最高のフィクサー」という表現を使っていますが、「闇のフィクサー」とは書かないんですね。そのほかの部分も「『瀬島神話』とも呼ばれ」など、礼賛と言っていいぐらいの表現が目立ちます。
なんかねえ、悪いことにひとつも触れてないってのがねえ。たとえば戦時中については大本営参謀だったという記述だけだし、日本会議顧問をはじめタカ派への影響力が強かったこと(控えめな表現です)など、まるでなかったかのような書き方です。追悼記事ならそれで当たり前、と言われればそうですが、それだけで片づけられる人物でもないし、宮本顕治氏の死去直後に呼び捨てで罵倒レベルのコラムを載せた新聞ですから*1、そんな配慮が備わっているとは思えません。
産経新聞が瀬島龍三氏という人物をどう見ているのかについて、この記事は貴重な資料になると思われます。
追記。
いったんコメント欄にも書いたものですが。また別の礼賛記事が出ていたのでメモしておきます。
【産経抄】9月5日-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/82458/
瀬島龍三氏 美術振興、世界文化賞発展にも寄与-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/books/art/82493
下は文化欄の記事なので別扱いは理解できなくもないのですが、なんだか紙面の雰囲気が聖教新聞に似てきました。
さらに追記。(09/06)
阿比留瑠比記者による礼賛記事と、それでも足りなくて書き足したというblog。阿比留氏は回顧録の編集をするなど瀬島氏の担当者だったようで、これも貴重な証言ではあります。
秀才中の秀才…数奇な運命の瀬島氏 阿比留瑠比-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/82483/
故・瀬島龍三氏は何という運命を背負って生まれてきたのか-国を憂い、われとわが身を甘やかすの記:イザ!
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/290750