黙然日記(廃墟)

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古森義久氏の冷戦(2)。

安倍外交の新しい風(2) 欧州歴訪への懸念-ステージ風発:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/98375
訪問先はイギリス、フランス、ドイツ、ベルギー各国に加えて、とくに注目されるのは北大西洋条約機構(NATO)本部です。

 並記の仕方がなんか変じゃないですか? EUならともかく、NATOって国と並ぶ組織ではないでしょうに。*1
 で、見出しの「懸念」というのは、日本がNATOに接近することかと思ったらそうではなくて、せっかくNATOとお近づきになれるチャンスができたのに、集団的自衛権の行使を原則とする軍事同盟のNATOには相手にしてもらえないんじゃないか、みたいな意味のようです。まるでいますぐにも日本とNATOが同盟を結ぶかのように思えるわけですが、なにか見通しでもあるんでしょうかね。
 あいかわらず古森氏は「普遍的価値観(民主主義、自由、人権、法の統治など)」を強調しますが、やっぱりこれは

長い東西冷戦でも共産党独裁のソ連・東欧諸国と対決するにあたり、NATO自由民主主義の共通項と基盤とを常に標榜してきました。

 冷戦の枠組みでの西側、という意味しかないようです。同じく冷戦思考の米国ネオコンのスポークスマンと言われてもしかたないような。

*1:エロイカより愛をこめて」を読むと、NATO情報部はロシア情報部やフランス情報部と対等にやり合っているような印象ですが、マンガを参考にしちゃいかんよな。そういえば「エロイカ〜」には、ドイツ情報部ってほとんど出てこないような。