黙然日記(廃墟)

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社員徴農。

asahi.com:会社休み社員三千人総出、棚田1日支援 アストラゼネカ
http://www.asahi.com/national/update/1024/TKY200610240290.html
 全社員約3000人が過疎化の進む中山間地など全国40カ所で農作業や山仕事を手伝う活動を、製薬会社アストラゼネカ(本社・大阪市、加藤益弘社長)が、11月1日を休業日にして実施する。農村と都市の交流、社会貢献活動に新しいスタイルを提案するねらいだ。

 記事では農業保護や社会貢献のための斬新なアプローチ、みたいなニュアンスになってるんだけど、全社員を動員して農村の手伝いって発想が、安倍壺三山谷えり子が掲げてるニート徴農政策を連想させて、ものっすごい気持ち悪いんですけど。社員たちの意志はどうなってるんだろう。
 会社員は会社で仕事をするために拘束されているんで*1、たとえば職場の懇親会とかも参加したくなければ断っていい、ってのが最近は常識かと思っていましたが。鍵山秀三郎イエローハットみたいになんかのカルトに関わってる会社なのか? と思ったけど、外資系製薬会社ということだし、謎。外資系だからってカルトと無関係とは言えないかもしれませんけどね。
 これをおかしいと思わない朝日の記者も、どうかしてるなあ。

*1:だいぶ前だけど「資本論」の解説書を読んだとき、労働者は労働そのものではなく拘束時間の代償として賃金を受け取っているのだ、という説明があって、なるほどと思ったものです。……いや、読むでしょ? 賛同するにも批判するにも、知っておかなきゃどうしようもないわけで。