黙然日記(廃墟)

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私人・エッセイスト。

毎日かあさん」論争、表現の自由か教育的配慮か : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050831i106.htm

 なんで読売が取り上げるのかな、と。まあ毎日が率先して取り上げる題材でもないですが。ていうか、それやって毎日側の主張を前面に出したらちと問題あるな。
 「毎日かあさん」愛読者かつサイバラ全面支持ということは断っておきますが、これを「マンガ家のわがままで『表現の自由』という錦の御旗を持ち出し学校の秩序を乱そうとしている」と解釈してはいけません。読売の見出しはそのへん微妙にミスリードしている気もします。
 最初のワンステップで「五大バカ」という表現をしてしまったのは西原氏の筆が滑ったんだろうというか、いつもの調子だけどちょっと配慮が足りなかったのかもな、ぐらいのところですが、この問題の本質は、そんなことで(あえて「そんなこと」と言いますが)作家としての西原氏を呼び出す学校側の態度なんですね。表現の自由を持ち出すまでもなく、筋論としておかしいんですよこれは。どうも世間の人は、特にエッセイ作者については、私人と公人の区別をつけないというかそんな区別があること自体認識していないようですが、仮にも文化を扱う学校がそれじゃいかんでしょう。
 普通の育児エッセイマンガの作者だと思って、舐めていたんでしょうかね。西原理恵子の作家としての原点のひとつに、土佐女子校強制退学事件があることを認識していたら、学校側ももうちょっと賢く立ち回れたのかもしれませんね。彼女にとって学校が天敵であることぐらい、ひとつでも作品を読んでいればわかるはずなのに。