黙然日記(廃墟)

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AppleがIntel MPU採用へ。

asahi.com: アップルがインテル製MPU採用へ 07年に全転換
http://www.asahi.com/business/update/0607/048.html?t1
ITmediaニュース:AppleIntelプロセッサ採用を正式発表 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/07/news007.html
ITmediaニュース:Intel乗り換えの動機はPowerPCの消費電力問題――ジョブズ氏が基調講演で説明
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/07/news009.html

 さて、10年に一度の大ニュースですね。Intelというかx86のメリットは過去の資産継承だけと思われていて、たとえばPentium 4ではクロック当たりのパフォーマンスが極端に悪いということから、たとえば3年前にこの発表があったらまったく無意味だと批判されていたはずですが、Pentium Mが主流になっていくという前提で考えると、妥当な判断になるかもしれません。
 もしかしたら、Intelを採用してもPentium 4は採用しないかもしれませんね。Pentium Mだけで。そう考えると、実はいろいろすっきりします。
 ApplePentium Mを「x86だから」採用するわけではなく、純粋にPentium Mは他に代え難いメリットのあるチップだと判断したのでしょう*1ジョブズが基調講演で強調している、「消費電力あたりのパフォーマンス」「ロードマップ」が決め手になったと思われます。
 逆に言えば、2007年には現在のG5をリプレース可能な高性能Pentium M (merom?)が登場するということでしょう。ふつうは、たとえばMotorola 68Kから現在のPower PCへの切り替えがそうでしたが、ハイエンドマシンから順次置き換えていってエントリーマシンは最後になるものですが、今回はMac miniから始めるという点からの推測です。x86のハイエンドにまでPentium Mアーキテクチャが使われることになれば、Pentium 4は廃止されるか、XEのような特殊な用途にしか残らなくなるんでしょうね。EM64Tの採用動向にもよると思いますが。
 個人的なことを言えば、Pen4Netburstは(クロック競争だけを念頭に置いた)極端すぎるアーキテクチャであまり好きではなかったので、Pentium IIIの正統進化形であるPentium Mが主流になるならめでたいことだと思います。そのうちkeyword:黒歴史::コンピュータに「Pentium 4」と書き込んでやる。ひっひっひ。

*1:代え難いといっても、たとえばTransmeta Efficeonは同じ方向性でより過激なアプローチをしているわけですが、さすがにスケーラビリティーの面で問題があるし、そもそもこの先出るのかどうか。