黙然日記(廃墟)

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読んだ本ちょっと。

 この間「双子座の女」を読んだばかりなのに、もう新刊か。ていうかこっちが読むの遅かっただけか。
 前も書いたんだけど、やっぱりこのシリーズはこの二人、さとくん&みちるコンビが好きだなあ。ていうか山王みちるが好きなのか。言動はある意味典型的な不思議ちゃんではあるけれど、不思議ちゃんは嫌いではない。リアルにおつきあいするんでなければ。
 ただ、この「少年」はタイトルからしても佐藤くんが主役なわけですが、男から見ると共感できないキャラクターになってきちゃったな。三三七拍子をカレンダーに書き込む男なんかいないって。

 うーむ。こういう本の作り方はありなのか。「ミルモでポン!」で有名な篠塚ひろむの中編(3回連載)と、新人3人の読切詰め合わせ。いちおう、広い意味での変身もの(ちがうワタシ)というテーマはあるみたいですが。「ちぇんじ!」単独で単行本にならないし、篠塚ひろむが他の読み切りを描く可能性も今はないのでこういうことにしたんだろうけど、正直言って単独の単行本と間違えて買いました。まあいいんだけどね。それなりに粒ぞろいだったし。

 ともあれ単行本化を待ちかねていた作品。典型的な「転校生」ネタと見せて二転三転。2001年というとまだ「ちゃお」が低年齢向けと思われていた時期だと思うけど、すでにこういうどす黒い面のある作品を載せていたんだなあ。「ミルモ」連載版につながる画風を確立した時期でもあるので、絵としては見やすい。

 「プリンセスメーカー」等育成ゲームのパクリみたいな設定なのはいいんだけど、なんか凄い絵だなこれは。育成ゲームというよりギャルゲ、つかはっきり言ってエロゲの絵だ。最近の種村有菜フクシマハルカの系統なんだろうか。個人的には好きだけど、こういうのが「ちゃお」の主流になられても困るんだよなあ。こういう絵をマンガにすると、ごちゃごちゃして見づらいんで、そのへんが検討課題か。

    • 「王子様の秘密」北村有香

 うって変わってすっきりした絵。ラストもきれいに決まっていて気持ちがいい。逆に言うと、インパクトというか華のない作風なのが残念。ないものねだりですなあ。

    • 「Dear Friend」こはら裕子

 双子とはいえ姉妹を"Friend"と表現したのは興味深い点。友人以上のつながりがあるはずだとも思うし、そこをあえて「友」と表現したのかもしれないが、それなら双子という設定はなくてもよかったんじゃないかと思う。絵は北村よりさらに単純、と見せかけてアングルや動きで見せることを意識しているようで、もしかしたら化けるかもしれない。