矢野徹氏死去。
http://www.sfwj.or.jp/member/YANO-TETSU.html
http://www.asahi.com/obituaries/update/1013/003.html
翻訳SFをほとんど読まずに育ったしゲームも基本的にやらないので、翻訳家やゲーマー(ゲームエッセイスト)としての矢野氏についてはあまり印象がないのだが、小説家としても大きな足跡を残した方だった。
「カムイの剣」*1や「地球0年」がいかに傑作であるかはいまさら言うまでもないが、あまり評価されていない「悪夢の戦場」が強く印象に残っている。“願望充足としてのライトノベル”の先駆作であったし、その指向性が(当時50代の矢野氏にして)当時10代の読者に、おそらく現在10代の読者にも通用するだろうと思えるのは、驚き以外の何物でもない。
ともあれ、合掌。