黙然日記(廃墟)

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マーケティングとか。

 マンガがコンテンツとして巨大な存在になってきたというのはいまさら言うまでもないのだが(blogなんだから本当はここで統計資料でも引用すればいいんだろうけど、めんどくせえや)、そのマーケットに対してまともなマーケティングは行われているのだろうか? ときどき疑問に思う。
 マンガ隆盛期の60年代〜70年代はマーケティングもマーケッターの勘でやってたところが多かったろうと思うのだが、こっちの業界だけがいまだにそのレベルから進歩してないように見えるのはどうしてだろう。
 アンケート至上主義で知られる某少年ジャンプが、一時期女性の組織票を重視しすぎて混迷に陥ったという例もあるし(しかしこれはわたしが確認したわけじゃなくて噂レベルで知ってるだけだな)、マーケットのニーズを測定してコンテンツを立ち上げる例も某東京ミュウミュウとかあるわけだが、はたしてこれも近代的マーケティング手法をきちんと採用したのかどうか、編集者(=プロデューサー)の直感でやってしまったところが多かったように見える。
 「現に売れているものがこれだからこの要素を採用して組み合わせれば」というのもいちおうマーケティングではあるし、二番煎じ戦略は確実ではあるのだが、それだけでは新しいものが出てこないのは明白である。新しいコンセプト提示はあいかわらずヤマ勘と作家の才能に頼り切っているのではないか。
 たとえば「メインターゲット層である小学生女子の現在の興味分野はファッションとケータイだからそれを前提としたマンガ作りを」というぐらいのことは2ちゃんねるですら言われていることなのに、それを真面目にやってる編集部がどのぐらいあるのやら。ちゃおやコロコロコミックはわりとそういう手法を取り入れているように見えるが、ニッチ部分の雑誌ではどうだろう。