黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経抄の油断。

 気がつくと1箇月近く経っていて、申し訳ありません。すっかり暑くなりました。ばてぎみなんですが、なんとかしないと、と思って産経コラムのページを開いたら、今日は長い見出しだったのでやる気が出てきました。

産経抄】果たして前川喜平氏は佐橋滋氏なのか 加計学園問題より国家的油断 7月11日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170711/clm1707110003-c.html

 この3週間、加計学園問題はあまり進展しなかったように記憶しています。野党側が攻めあぐねているのですが、守る側がオウンゴールぎりぎりのバー攻撃を繰り返すので、黙って見ていればそのうち決定機もあるでしょう。ていうかこの3週間で閣僚更迭レヴェルの問題が難件あって、それをことごとく安倍晋三内閣が無視してきたか、とも言えるのですが。
 前文部科学事務次官の前川氏が天下り問題で辞任したのは事実ですか、だからといって官邸の横車について証言してはいけないということはないでしょう。まして文部科学行政で科学研究予算が全体的に削減されたのが文科省官僚の責任なのか。国公立大学が独立採算という美名の下に研究予算を強制的に削られているのは、産経の大好きなネオコン行政改革の結果です。ゆとり教育だって、責任は自民党政権にあります。(土曜休業とか「およそ3」とかに関しては、悪いとは思いませんが)。それを実行するのも役人の仕事です。国家=政府=主権者国民が選択した政権からの、正式なルートをたどった命令であればやむをえません。反発しなかったことに責任を求めるのは無理があります。ただ、「首相のお友達だから」という理由の横車にはいきり立つのが当然でしょう。「産経抄」はこうして論理で考えるより、「自民党政権に都合がいいか」だけで書いているので、そのやましさが言い訳めいた見出しの長さになって表れるのです。