黙然日記(廃墟)

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産経、外から言う。

 コミックマーケット(第1回は1975年12月21日開催)40歳を、心からお祝いいたします。その歴史の一端に参加できたことを、誇らしく思います。本当にいろいろありましたが、これからの40年も、80年も、続きますように。

【NHK考】コミケで受信料制度をPRする“皆様の放送局” 「支払いチェックまではしない」というけれど… - 産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/print/151221/prm1512210003-c.html

 産経の紙面で「コミケ」という文字を見るだけで、不愉快になるのですが。ほっといて。お願いだから。
 コミケの企業ブースにはいろんな意見があって、わたしはどちらかというと抵抗があるのだけれど、必要性は理解しています。そこにはさまざまな企業が集まってきていて、その中に日本最大のメディア企業が含まれるのは、心強いことです。一方でNHKを嫌いなメディアもあって、彼らはNHK批判のためならコミケでもなんでも利用するんですね。金も出さずに。
 NHKNHKエンタープライズは、日本で、いや世界でも有数のアニメプロデュース企業ですから、アニメ関連の出版物を出しても不思議ではありません。産経新聞社の関連企業であるフジテレビ系列が、アニメ作品を100%自社の所有物であり囲い込みの対象であるとしか思わずそもそも安全パイにしか手を出さず、アニメ産業全般に貢献する意図などかけらも見えないのとは大違いです。営利企業だから、ということはありません、テレビ東京などはいろいろなことにトライする姿勢を見せています。
 三品貴志記者のこの記事は、「コミケを利用するNHK」トイウ切り口で書かれていますが、コミックマーケットは来る者は拒まずです。以前も書いたように、それは世界最大のオープンサークルであり、参加者としての自覚を持ってその場にいれば、誰でも参加者、誰でもコミケを盛り上げる存在です。なんの強力もせずに外部からとやかく言われる覚えはありません。本質的にミニコミの集合体であるコミケットは、マスコミに対して不信を抱いています。サークルに入ってくるなら前述のように歓迎しますが、外からどうのこうの言われるのがいちばん不愉快です。マスコミによる「10万人の〜」という一言が*1、古参参加者にとってどれだけのトラウマになっているか、わかりはしないでしょう。これは、仮に三品記者がなんらかの形でコミケに参加する人間であっても、外部視点で書いている以上は同じであることを断っておきます。

*1:この一言は実在しなかった、という説も今は有力ですが、トラウマになっているのは事実です。