産経記者のKAMIKAZE観。

【パリ同時多発テロ】自爆テロ犯は「カミカズ」仏報道で「神風特攻隊」を誤解？ - 産経ニュース
http://www.sankei.com/world/print/151116/wor1511160041-c.html

　自爆攻撃を「カミカゼ・アタック」と表現し、フランス語ではEを発音しないことが多いので「カミカズ」となるのは普遍的かと思うのですが、松浦肇パリ支局記者は納得していないようです（この人も、いつの間にパリに転勤していたんだろう）。「神風特別攻撃隊*1は戦争における戦闘行為だから、一般人を巻き込む自爆テロと同じだというのは誤解だ」と言いたいらしいのですが、特攻の正当化にしか見えません。宗教的狂信を背景にした上長の命令による自殺攻撃という点で、特攻隊と自爆テロに違いはありません。ISILはあれを国家間の正当な戦闘行為だと信じていますし、太平洋戦争における宣戦布告の件を抜きにしても、戦争そのものに正当性があるのか人道の観点からは疑問です。神風特攻隊が正当化できない行為だったこと、過激派の自爆テロと同等な行為だったことをを直視できない姿勢は、あの戦争の肯定、あの戦争における狂気の肯定に繋がります。

*1:敬意を払う気があるなら、「特攻隊」とか略すなよ。