黙然日記(廃墟)

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産経「主張」のCOP19観。

【主張】COP19 技術貢献で存在感を示せ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131110/plc13111003160003-n1.htm

 10日分です。
 「1990年比で25%削減」から「2005年比で3.8%削減」へと日本政府が目標を後退させたのは、なんとも情けない話です。05年比3.8%減は90年比3%増という、後退どころか最悪の「目標」です。その理由として、「(二酸化炭素を出さないと称する)原発の稼働が実質ゼロになったから」としていますが、それにしても削減幅28%の引き上げは、「削減する気がない」と公言しているも同然です。そもそも、安倍晋三政権は原発再稼働を公言しているのですから、矛盾もいいところです。都合のいいところだけつまみ食いしていると、誰でも思うところでしょう。
 ところが産経「主張」は、そうは思わない。誰でも思うことを思わない、あるいはそのふりをしているのですから、神経のありかを疑ってしまうところです。いつもなら、「二酸化炭素削減」と聞けば「原発再稼働」と、延髄あたりに仕込まれた反射で書いてしまうものを、今回はまったく触れていません。安倍政権の矛盾に気づきながら、それを読者に追求されたくないという一心からでしょう。「汚い論法」は3K新聞の得意技ですが、こんなに薄汚い文章も、滅多にお目にかかれるものではないでしょう。