産経「主張」、妄想に逃げる。

　黙祷。

【主張】終戦の日　憲法改正で「靖国」決着を　参拝反対論は根拠を失った - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130815/plc13081503100005-n1.htm

　産経「主張」は、ついに現実を見ることをやめてしまいました。8月15日の社説なら他に論じるべきことはいくらでもあるでしょうに、靖国参拝問題だけに絞って2本分の1本立て。言ってることはもちろん「首相は靖国公式参拝するべき」なんですが、その根拠として持ち出すのが産経新聞「国民の憲法」要綱です。この憲法が成立すれば靖国問題は一挙に解決する、《憲法改正が実現し、この規定が生命を得るなら、長年の議論は一夜にして解決をみるだろう》と、思いっきり甘美な夢想に走っています。憫笑したくなるというか、涙が浮かんでくるというか、腰がかくかくするというか、なにを言っているのかわからないと思いますが、どういうリアクションをすればいいのかわからなくなるぐらいの異常さです。
　他にも、富田メモ否定とか「天皇の政治利用」を政治的に利用しているところとか、笑いどころは多いのですが、とにかく妄想と願望で塗りつぶされている好むだな長文を、繰り返しますがなぜ8月15日の社説に載せるのか。そこが産経のいちばん理解不能な部分であり、気楽に笑えるような部分でもあります。