黙然日記(廃墟)

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産経年頭社説の日本再生観。

 新年おめでとうございます。今年も当ブログをよろしくご贔屓お願いいたします。さて新年恒例、産経新聞の年頭社説です。

【年のはじめに】論説委員長・中静敬一郎 長期安定政権で国難打破を+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130101/plc13010103140003-n1.htm

 《新年を日本再生の元年にしたい》という冒頭にはまったく同意しますが、その道筋がいきなり改憲への期待ですから、いやになってしまいます。ミサイル迎撃のために集団的自衛権の行使を、などというのは、もう当然のように述べられており、さらに平時の自衛権も求めています。日本が苦しんでいる原因を、デフレと並べて《原発再稼働がほとんど認められずに国力が奪われる中》としているのが、いかにとんでもない産経脳かという印象です。震災と原発事故のことは、二年近くを経て中静記者の年頭から消え去ってしまったのでしょうか。わずか二年弱だというのに。震災のことは「心を一つに」の文脈で触れられていますが、現在日本を苦しめているという認識はなさそうです。「日米同盟を堅固にして〜心を一つに」など、恥ずかしいぐらいの産経脳の発露です。「日清戦争のときは中国の威圧に対して心を一つにできたのに」とか言われたって、知りません。時代も状況もなにもかもが違います。
 国難を乗り越えるためには一年前後の短命政権ではなく長期安定政権が必要だ、というのはわかるにしても、それは第二次安倍晋三政権である必要はなさそうですね。まあ、中静記者は今年も中静記者だし、産経は今年も産経だ、ということですね。