黙然日記(廃墟)

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産経、少数意見圧殺を恐れる。

【eアンケート】憲法改正要件の緩和 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120719/trd12071920430012-n1.htm
(1)今の改正要件は緩和すべきだと思いますか
(2)憲法は時代の変化に合わせ、必要に応じて改正すべきですか
(3)第96条の改正を優先すべきですか

 また偏向しまくりの“自称アンケート”です。「改正要件について」ではなく「〜の緩和について」ですから、タイトルの時点でもう偏っています。(2)の質問文もひどいですね。

産経抄】「小さな声」でも、原発擁護を口にすれば… - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120719/biz12071903060001-n1.htm

 なんだか見出しまで付けてがんばっている「産経抄」です。昨日も取り上げた、エネルギー政策聴取会のやらせ発言問題について、言論封殺だといわんばかりに吹き上がっています。脱原発集会における落合恵子氏の「ここに集まったのが国民(の声)」という発言の揚げ足を取って、「原発推進を言えば非国民扱いされるのは恐ろしい」とか言っているんですが、詭弁にもほどがあります。3・11以前、脱原発を唱える人々を非国民扱いしていたのは産経の方です。原発是非に限らず、自らの立場と違う相手をやたら「国益に反する」と非国民扱いしたがる姿勢は、今も変わっていません。
 それはそれとして、引用されている《「日本中の新聞で原発擁護を書いたのは岡井さん一人」》という言葉が、興味深いですね。世間一般からは、産経は(読売もですが)新聞扱いされていないという事実を、自ら認めたということでしょうか。産経が少数意見の抹殺を(形として)恐れるのは、新聞業界における少数派だからかもしれませんね。

【主張】前原氏発言 同盟関係損なう事態憂う+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120719/stt12071903080001-n1.htm

 「産経の主張と違うことを言えば非国民扱い」という一例が、この本日の「主張」欄です。前原誠司氏といえば、民主党内の親米タカ派の代表格です。その前原政調会長オスプレイ慎重論を言えば、このように「日米同盟の危機」と吹き上がるのですから、少数は意見圧殺の姿勢はどちらにあるのでしょうか。この発言は、あの親米タカ派の前原氏ですら危惧を持っている、と解釈し、それはなぜなのかとあらためて考える機会にすべきものではないのでしょうか。