産経抄は何やってんだか。

【産経抄】１０月７日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111007/trl11100703060000-n1.htm

　もういちいちツッコめる、ウォッチャーにとっては嬉しい「産経抄」です。
　「何やってんだか」は、本来期待している相手に向ける言葉でしょう。小沢一郎氏が完全にクリーンなことなんか、地元岩手県の人だっておそらく期待していません。「こんなことに足を取られて」という意味にわたしは受け止めましたし、「被災地のことを忘れた政争」という解釈もあるでしょう。
　小沢氏がなにを成し遂げたって、政権交代を成し遂げたではありませんか。もっとも、産経がそれを認めたくない気持ちはわかります。では、小選挙区制導入の政治改革はどうでしょう。当時の産経の論調を具体的には知りませんが、ほぼ全マスコミ、特に保守系メディアが強く求めていた“改革”だったはずです。どんな制度にも欠陥はあり、抜け道ができることを忘れたかのように熱狂的にもてはやしてはいませんでしたか。
　今回の裁判は初の強制起訴によるもので、従来とは違った様相を示すことは確実でしょう。それが産経に都合よく働くかは別の話ですが。むしろ、先日の元秘書への有罪判決を引き合いに出して、「放送関係者はなんとしても小沢氏を有罪に持っていこうとしている」と指摘したほうが説得力があったのではないですか。もちろんそれは、≪「国家権力の乱用をやめ、民主主義を取り戻さなければなりません」≫という小沢氏の言葉に戻ってくるのですが。
「証拠のない起訴」という無理な制度がどうなるものか、見守りたいと思います。