黙然日記(廃墟)

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産経抄に虫が知らせる。他。

産経抄】4月9日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/378225/

 表題のとおり、4月9日朝に配信された産経抄なのですが、これを今あらためて読んで、井上ひさし氏の名前が出ていることに驚きました。井上作品のいくつかは、わたしの人生に重大な影響を与えたと思います。これについてはあまりに個人的な記憶なのでここで詳しくは述べませんが、権力とその横暴に対しては爪を立て牙を剥き出して抗いながら、決して笑いを忘れなかったその姿を、わたしは忘れません。このブログに関係のある面では、“真正保守”の活動によって、我々にとっての国家観、「一個の人間にとって国家とはなにか」が問い直されているとき、『吉里吉里人』(上・ISBN:4101168164ISBN:4101168172ISBN:4101168180)は、今こそ改めて読み直される価値があるだろうと思います。
 あらためて、井上ひさし氏の魂よ安かれと祈ります。ありがとうございました。
 産経抄の話ですが、コラムとしては非常にまともなもので、その点にも驚きました。なんだこれ。産経抄じゃないだろ。

産経抄】4月11日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100411/trd1004110256000-n1.htm

 落語(フィクション)と現実を混同するなとか、犯罪礼賛かよとか、いろいろ言えますが、一歩も二歩も譲って、それはいいとしましょう。しかし、今回捕まったスリが「名人技」の持ち主であったことが、どうして言えるのでしょう。単に思いこみで話を進めているだけではないですか。大昔の話ですが、知人が(祭りの喧噪の中とはいえ)まったく気づかないうちに内ポケットをやられたところを経験している身としては、眠っている人の懐を狙うスリが「名人技」の持ち主とはとても思えないのですが。

平沼・与謝野新党 日本没落の危機感共有を - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/379063/

 11日付「主張」です。先日のエントリ*1で紛らわしい書き方をしてしまったようでいろいろご指摘いただいたことへの補足を含めて、この「主張」あるいは関連記事の印象を述べると、産経は「平沼新党」には期待しているが、「平沼・与謝野新党」(たちあがれ日本)に対しては、やや突き放した姿勢ではないでしょうか。平沼赳夫代表の改憲論や(そういえばこの人は「〔憲法を無視して〕選挙を10年停止しろ」とか言い放ったことがありましたね)国家観、それに外国人地方参政権や選択的夫婦別姓制度などの産経ネタに関しては無条件賛成、与謝野馨共同代表の持論である財政再建政策も歓迎しながら、なぜここまで突き放して見ているのか、ちょっと意図を測りかねるところもあるのですが。安倍晋三氏らの合流を待っているのか(政界再編を強く期待しているようなあたりは、暗黙にそれを望むということでしょう)、下野なう産経として一つの政党に入れ込むことにはさすがに懲りたのかもしれませんが。