黙然日記(廃墟)

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古森義久氏、期待する。

NY州の買春知事が辞任表明 後任は同州初の黒人知事へ- イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/129434

 日本ではあまり報じられていませんでしたが、ニューヨーク州知事であるエリオット・スピッツァー氏がセックススキャンダルで、ついに辞任に到ったそうです。スピッツァー氏は米民主党ヒラリー・クリントン候補の有力な支援者だったため、大統領選へもなんらかの影響があるでしょう。
 しかし、選挙戦の最中に民主党州知事が泊まっているホテルの電話を共和党政権の検察が盗聴していたというのも、すごい話ですね。盗聴に対する認識が日本とは違うのでしょうが、こっちの方がよっぽど問題があるように思えます。テロ対策などの名目で広範囲の盗聴をしていたとしても、守秘義務と通報義務のバランスとかはどうなっているのでしょうか。

ニューヨーク州知事の醜聞はヒラリー候補をどう傷つけるか――買春事件の余波 - ステージ風発:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/509330

 古森氏はさっそく、嬉しそうにこのニュースを取り上げています。文面を見ると、知事の辞任表明前に書きはじめていちはやく報じようとしたのに辞任されてしまった、という印象を受けますが。クリントン氏が討論会で、スピッツァー氏の政策的な失敗について質問されたときにうろたえたことが人気下降のきっかけになったという情報は、興味深いところです。しかしこの点は、今後の展開に影響するものなのかな。
 この騒動では、古森氏でなくても誰でも、ビル・クリントン前大統領のセックススキャンダルを連想するところでしょう。あのときのヒラリーさんは、被害者でありながら夫を支える姿勢を示したことで同情を集め、それが大統領を目指すほどの今の人気につながっているわけですが、今回の連想が吉と出るか凶と出るか、古森氏はこの事件の影響として、芸人たちがさっそくジョークの種にしているという例を挙げていますが、それはそういうものだし、ジョークの内容もクリントン候補にダメージを与えるものではなさそうで、結局は有権者の判断を見るしかないでしょう。
 「大勢に影響はない」と見るのがいちばん妥当だろうと思いますが、古森氏はクリントン候補が傷つくことを期待しているようです。その期待どおりに行くかどうかは、まだわかりません。わたしの期待――クリントン氏への期待ではなく古森氏の予想が裏切られる期待――どおりになるかもわかりませんが。