黙然日記(廃墟)

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つくる会分裂と著作権。

歴史教科書:扶桑社に「類似しないよう」警告 つくる会−今日の話題:MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070619k0000m040148000c.html

 ついでにこんなニュースも。http://d.hatena.ne.jp/pr3/20070417/1176811375 の関連ですね。“つくる会を追い出されたのになぜか偉そうな”八木秀次氏(日本教育再生機構理事長)や“米国紙に恥さらしな意見広告を出した”屋山太郎氏(歴史事実委員会メンバー)らの改正教育基本法に基づく教科書改善を進める有識者の会が、扶桑社の(正確にはこれから分社化する子会社の)教科書出版を引き継ぐことになったわけですが、それが今までの「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書と類似しないように、と釘を刺したそうです。そうか、著作権はこういう使い方もできるのか。
 同じ版元が著者名だけ変えて同じような内容の本を出したら、そりゃ問題ですな。一般的には盗作にならないような記述でも、いちおう指導要綱や検定意見をふまえて、かつ自由主義史観で記述するとしたら、訴えることぐらいは可能な類似点はどうやっても生じるでしょう。この警告をまともに受けると有識者の会は身動きがとれなくなるわけですが、どうするんでしょうな。泥仕合になることが容易に予測できます。
 そもそもなんで内紛しているのかが部外者にはわからなくて、意見広告では屋山氏が前面に立つ組織につくる会現会長の藤岡信勝氏が賛同してたりするわけで、根本的な理念の相違というより、もうちょっと生臭い話なんだろうなあ、と想像してしまいます。