黙然日記(廃墟)

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最近買った本。

 月末月初でまたかなり買い込んだので、消化していかないと。

 新作映画のコミカライズが月末に出ることだけ覚えてて、平積みになっているのを買ったら、2年前に出た原作直接のコミカライズでした。といってもかなり大幅にアレンジしてありますが。
 「日本沈没」にこだわってるSFオタで、しかも作家としては小松左京より筒井康隆の方をやや高く評価しているのですが*1、「時かけ」は別になー。筒井さんが若かったころに筆のすさびで書いたライトノベルジュブナイル)だし。大林宣彦版(というか原田知世版)はカルトムービーとして認めますが、原作にそういう力があったわけでもないし。
 というわけでやっとツガノガク版の話ですが、演出面(主にギャグ)で興味深いところがいくつかあったけれど、全体としてはむちゃくちゃ未熟だなあ、と。まあそれなりではありましたが。
時をかける少女 (1) 時をかける少女 (2)

 で、うっかり買った「時かけ」のマンガ家が「涼宮〜」も描いてることを知って、流行りものには手を出したくないんだけどまるっきりどういう話か知らないのもなあと悩みつつ、2巻の表紙に負けました。弱っ。
 そうかこういう話だったのか。キャラも立ってるし仕掛けも面白いし、まあいいんじゃないですか。マンガとしても前作よりは進歩しているようだし。ただ、シナリオを経ないで小説から直接起こしてるせいか、モノローグが前面に出すぎで、マンガとしての作風に合ってないな、と。中途半端な紡木たくみたいで。
涼宮ハルヒの憂鬱 (1) 涼宮ハルヒの憂鬱 (2)

 流れとしてこれか。えーとまあ、そうですか好きにやってください、と。上の繰り返しっぽくなりますが、「時かけ」は小説としてはわりとどうでもいいからメディアミックスも好きなようにやればいい、と思えるのですが、「沈没」は小説がすごいだけに、どうやっても(くっついても離れても)許せないものがあるなあ、と。
日本沈没 3 (3)

 やや強引だけど原作コミカライズという意味で並べてみる。ルウム編前編で、このへんは(ファーストの)アニメでは描かれていない部分だから、原作との比較もなにもないのだけど。
 設定としてはそうなんだろうけど、毒ガス作戦とコロニー落としを同時にやる意味がわからんなあ*2。これだけ大規模でほとんど失敗といっていい作戦の責任者だったギレンが、このあと1年間ずっと最高指導者でいられた理由もわからんし。いくら王太子で、後編で描かれるだろうルウム戦役で戦果を上げたにしても。ストーリー面ではそういうどうしようもない矛盾を抱えながら、絵と演出で見せてしまうのは、素直にすごいと思いますがね。
機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (13)

*1:すごさの質が違うから、星新一も含めてそれぞれ比較対象にはならんのですが。

*2:これは単に説明不足なのかもしれない。