黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

昨日買った本。

 とりあえず、慣れたやり方とアフィリエイトのリンクを併用してみる。なんかすごくやりづらいので、少し考え直さないとダメかも。ある種の宣伝行為をしているわけですが、書評としてのスタンスはできるだけ変えないつもりです。ダメならダメと言う。

 来ましたね。読みながらテンション上がる上がる。もはや合法ドラッグ。などと書くと作者は怒るかもしれないが、正直なところ。

 なんかこの巻は「パタリロ時代劇!」だな。ここまで来ると、文句つけるとかどうとかじゃないんだよな。マンネリですらない。「源氏物語」ネタが使い回しなのも、普通なら怒るところだけど別に気にならない。偉大だ。『帝国への逆襲』のラストは、不覚にも泣きました。

 こちらには上記のようなマンネリの美学はないので、ストレートに評価できる。実は原作を読んでないので、コミカライズとして成功しているのかどうかはわからない。光源氏はやはり女好きじゃないといけないのに、バンコランを当てはめたおかげで結局両刀になるというのは、作品としての立ち位置が定まってない証拠ですな。まあそれでも、普通に面白く読めるんだけど。紫の上はやっぱりこのキャラになったわけだけど、髪の毛の扱い方とか、やっぱりうまいよね。

 ノーチェックだったのでいきなり出ててびっくり。コミックフラッパーという媒体は、竹本泉にとってはいいのかな悪いのかな。四コマ誌よりは縛りが少ないんだろうとは思うけど。途中まで読みながら、なにがやりたい連載なのかとけっこうイライラしてたんだけど、読み終えてあとがきを読んで得心。(いい意味で)なにもしたくなかったのね。

 なんか、こう。ゼリーみたいな舌触りのコンソメスープからコースを始めて、メインはジビエかなにかで、生クリーム系のデザートの前にチーズも楽しんで、エスプレッソと葉巻を味わっているのに、なぜか急に最初のコンソメをもう一度食べたくなるというイメージを浮かべてください。そのコンソメが、この長沢版「マリみて」。
 比喩として成り立っているのかこれは。「逆境ナイン」に「パタリロ!」がこの場合ジビエからエスプレッソなみの濃さだったわけだけど、それを繊細さで押しのけるという力があるわけですね。原作を読んでいないので、この魅力がどちらによるものなのかはわからないんですが。