黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経抄、春秋の筆法を使う。

 夏バテです。ウナギ食いたい。食いませんけど、食いたいのはしょうがない。

産経抄】AI政治家に負けるな 8月4日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170804/clm1708040002-c.html

 「いま必要なのは、内閣改造ではなく内閣総辞職だ」(志位和夫共産党委員長)。
 アイザック・アシモフの引用から始まります。「産経抄」執筆者の中に一人、海外SFマニアが紛れていますね。SFマニアに悪い人はいません*1。マニアのひいき目を別にしても、「産経抄」の中ではまともな方でしょう。ただ、「大臣をAIに」どまりで、「そもそも安倍晋三首相に問題がある」という本質を突けないのが、産経の限界でしょうか。中国のAIが安倍政権を評価したら、ということろまでは書いているのですが、これを春秋の筆法とみるのは、SFマニアの身内びいきが過ぎましょうか。固定観念にとらわれず自由な視点を手に入れられるのがSFの利点で(これも一概には言えないのですが)、本来ならSFと産経の論調ほど相性の悪いものはありません。

*1:そんなことはない。稀覯本の奪い合いとかごにょごにょ。

産経「主張」の「歴史戦」、相手を探す。

 気圧低いですね(関東)。

【主張】慰安婦像撤去せず、記念日つくる? 韓国・文在寅政権は「反日」あおる不当な対応 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170802/clm1708020002-c.html

 日本側(安倍晋三政権)が、事実を認めて心から謝罪していない、口先だけの対応しかしていないのだから、約束が守られているとは言えません。産経新聞「主張」欄も、従来の主張を繰り返すのにムキになって、全体の構成が破綻しています。よほど頭に血が上っているとみられます。これでは、相手方が代わろうが、こちらが内閣改造しようが、なにも変わりません。変わるべきは、まず、日本政府の態度です。安倍政権にはもう期待できないですが。

産経「主張」、尻尾を切る。

 早いですね。この7月は、下旬がありませんでした。
 えーと。8月ですし、さくさくいきましょう。

【主張】籠池夫妻を逮捕 事実の徹底的な解明図れ - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170801/clm1708010002-c.html

 森友学園事件は、学園を壟断していた前理事長夫妻逮捕で、一つの節目を迎えました。しかし今回の逮捕容疑は、学園の乱脈経営に関するものであって、事件の本丸である国有地払い下げ問題への突入はこれからです。大阪地検の奮起を望みます。国交省か近畿財務局のサーバに、絶対、安倍晋三・昭恵夫妻の関与を示す文書がありますって。役人の性質として、事務職の常識として、1年前の文書を残していないわけがありません。
 この「主張」は、その本丸の存在を大筋で認めながら、しかし冒頭部では、前理事長夫妻逮捕で事実が明らかになれば首相夫妻の嫌疑は晴れる、とでもいわんばかりのミスリードをしています。下っ端の逮捕で幹部を守る、組織暴力団と同じ発想です。

お休み。

 連休翌日と言うことで、新聞休刊日です。もちろんネット版や夕刊はあるのですが、吉例によりウォッチはお休みとさせていただきます。「ばかも休み休み言え」って、昔から言うでしょう(そのわりにずいぶん休んでますが。すみません)。

産経抄、7番を歌う。

産経抄】「われは護らん 海の国」 GHQ指導で追放された文部省唱歌は… 7月17日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170717/clm1707170003-c.html

 海の日っつーことで、海の日らしい、そして極めて産経らしいコラムです。なんでも悪いのはGHQ。戦争ができなくなったのも安倍ちゃんの支持率が下がったのも閣僚が辞任級の発言を繰り返すのも、GHQのせい。GHQ=CIAに日本を売ったのが岸信介だということは、このさい聞かなかったことにしましょうね、と。
 戦後っ子のわたしたちは、愛と正義と勇気は、アニソンから教わりました。いまさら文部省唱歌に頼らなくても、愛するものを護る心構えはできています。ただ、それは自分が愛するものであって、教えられ、押しつけられた「護国」ではありませんがね。産経新聞、ザーンネンデシタ。

産経抄、日本語が崩壊する。他。

【主張】「電通」正式裁判に 経営者への厳しい警告だ - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170716/clm1707160002-c.html

 ホワイトカラーエクゼンプション(騙し討ちのように実現することになってしまいましたが)など、労働者の権利を無視した時間外労働の強制にとりわけ熱心だった産経新聞が、口先でなにを言っているのでしょうか。

産経抄民主化の闘士を決して忘れやしまい 7月16日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170716/clm1707160004-c.html

 《忘れやしまい》ってどういう日本語ですか。「忘れはすまい」か「忘れやしねえ」か、どっちかの方向で収めてください。他にも、「血を吸った〜大弾圧」とか「アリを踏み潰すように〜芽を摘んだ」とか、おかしな表現が目立ちます。頭に血が上っているのはわかりますが、落ち着いてください。