黙然日記(廃墟)

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産経「正論」、吠える。

【正論】八木秀次 靖国参拝見送りは「不戦敗」の容認-イザ!
■歴史解釈は戦争の代替行為である
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/76961/

 “つくる会を追い出されたのになぜかえらそうな”八木秀次日本教育再生機構理事長の「正論」です。記事の肩書きは「高崎経済大学教授」になっていますが、なぜ教育再生機構の方を名乗らないんでしょうね? *1
 さてそういうわけで、教育問題の専門家であるはずの八木氏ですが、歴史問題とそれに関連した歴史教育についての言及ばかりで、教育そのものについての問題提起をほとんど見た覚えがありません。なぜだろうと思っていたのですが、今日の「正論」に付けられた副題で、ようやく腑に落ちました。中国における歴史解釈は戦争の代替行為である、と主張しているのですが、それがどのていど正しいかはともかく(一面の真実ではあるでしょうが、「戦争」と「論争」の違いはあるとわたしは思います)、これは八木氏自身が、そういうつもりで歴史問題に取り組んできた、という表明でもあります。歴史問題そのものにも、まして教育問題にも、本当は興味がないのでしょう。

過去をほじくり返し、“事件”を捏造(ねつぞう)さえして日本を責め立てる中国や韓国、最近ではアメリカの姿勢は理解できない。

 これを「“事件はなかった”と捏造さえして」として国名を入れ替えれば、八木氏や日本教育再生機構、教科書問題の会などの姿勢ということになるでしょう。水に映った己の姿を敵と思って吠える犬の話がイソップ寓話にありますが、自分が咥えていた肉を失ったことに、犬はいつ気付くのでしょうか。

*1:“”内の肩書きも、そろそろ新しいのを考えてあげないと。“つくる会を追い出されて教科書問題の会には名前を出さない”八木氏とか。