黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経峯記者の隠しごと。

 そんなわけで、日記じゃなくて月記みたいなことになっていますが、よろしければ長い目で見てやってください。すみません。
 さて、解散です。この1週間、産経新聞には怒涛のように安倍晋三首相の英断を褒め称え、それに対する野党の戦術をくさしまくる記事が載っていたと思うのですが、フォローし切れていません。とりあえず目についた、こんな記事。

衆院解散】「モリ・カケ疑惑隠し」は朝日と同じ…Jアラート対象の地方紙社説にない「北朝鮮危機」の視点 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/print/170930/prm1709300015-c.html
2017.9.30 08:00

 峯匡孝水戸支局次長。あれ、峯記者は政治部でいいところまで出世していたはずですが、支局長じゃなくて次長ですか。
 ICBM(大陸間弾道弾)という言葉の意味を、峯記者はわかっているのでしょうか。ユーラシア大陸から北米大陸といったぐあに数千kmの距離を飛翔して、着弾したらその周囲数km〜数十kmの範囲に、いわばピンポイントで被害を及ぼす兵器です。飛翔途中の空間には影響がありません。休日の朝からナントカアラートで起こされた北日本の方々には、ご同情申し上げます。
 こうした理屈を無視し、国民の「理屈抜きの恐怖」を煽って外敵に目を向けさせるのが、安倍晋三政権のやり方です。
 そんな北日本(おおざっぱに言っていますが北海道から北関東までの範囲)の地元紙各紙に、《冷静さを欠いていた》と難癖を付けているのが峯記者です。どう見ても冷静さを欠いているのはアラートを濫用した政府政権と産経新聞なのに。
 北日本各紙の社説が「解散と北朝鮮は関係ない、冒頭解散の暴挙や森友学園加計学園の問題隠しが論点だ」という論調でまとまっているのは当たり前で、どう見ても内政の破綻を隠すために解散に踏み切った政権の姿勢を問わないで、なにがジャーナリズムですか。しかし産経峯記者は、それらをできるだけ隠しておきたいのです。
 北朝鮮の矛先は現在、米国に向かっており、それがいいとは言いませんが、日本が標的ではないことを、冷静に認識する必要があります。認識できるのにそれを隠し、「北の脅威」を声高に言う者の狙いがどごにあるのか、見極める必要があるでしょう。峯記者はご丁寧に、この記事(じゃなくてアジ文)を《衆院選では、北朝鮮危機から目をそらしてはならない》と結んでいます。社説検証ではなく、政治的アジテーションが目的であることは明らかです。