黙然日記(廃墟)

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産経「正論」の宗教戦争。

 プログラマと同人作家は、「なければ作る」という発想が共通しています。こういうツールでフリーのものがあれば便利なのに、とか、こういうカップリングの本があれば萌えるのに、と思ったときに、なければ自分で作ってしまうわけです。こういうクリエイティビリティが、一般の人にはない、ということに気づいたときは、少し驚きました。もちろん、思いついても作れないことは多いのですが、作ることを考えてから諦めるのと、最初から諦めるのでは違いますよね。なんで「作る」ことを考えずにいられるのかなあ、というのが、わたしにとっては少し不思議です。
 プログラマと同人作家の違いは、考えたものがすでにあればプログラマは作らないのに対して(「車輪の再発明」といって、否定的に考えられる行為です)同人作家はそれでも作ってしまうことがある点ですかね。

【正論】イスラムテロに絡む歴史の背景 作家・石原慎太郎:イザ!
http://www.iza.ne.jp/kiji/column/print/150123/clm15012305020001-c.html

 次世代の党惨敗で政治家引退を余儀なくされ、かといって産経新聞の連載枠も返上して櫻井よしこ氏に引き継いでいるので、しかたなく久方ぶりに「正論」欄に登場した石原氏です。あいかわらずお得意の、「あの戦争は白人国家に立ち向かった日本と有色人種の独立戦争」という史観を振り回し、それは現在のイスラム国のテロルにまで繋がっている、と論じているのですが、老人のオナニーとしか言いようがありません。白人に征服されたから今度は白人を征服する、ではまさに暴力の連鎖であって、なにも生み出しません。白人と有色人種がお互いに対等の独立した存在として認め合うとか、それどころか人種という概念を捨て去ることが、あるべき21世紀の国際社会の姿です。多くのイスラム教国家は欧米を暴力の対象とは見なさず、イスラム“国”は周辺の有色人種国家から国家として承認されていない異常、彼らは暴力集団に他なりません。今後必要とされるのは、暴力でものごとを解決するのか、自由・平等・博愛を敷衍していくのかの対立軸であり、後者の勝利を我々は信じるべきです。ことあれば白人国家に暴力で挑もうかと考えている石原氏には、そろそろ退場してもらいましょうか。