黙然日記(廃墟)

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産経抄の検察観。他。

産経抄】10月3日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/447046/

 ガセネタをつかまされて記者の逮捕に到った新聞を《さる全国紙》とか書いていますが、Wikipedia:売春汚職事件によると、読売新聞だったそうです。まあ、読売新聞と名誉毀損の疑いで逮捕された立松和博記者は被害者的立場であり、特に立松記者は偽情報をリークした検察側の意図に反してニュースソース秘匿原則を最期まで貫いたそうなので、ここで実名を挙げるのは忍びないところでしょう。しかしこれが朝日や毎日だったら、抄子はどう対応したか、とも思います。同時に、メディアが検察権力の意のままに使われた事件を思い出したなら、今あらためてその意味を噛みしめるべきではないでしょうか。
 とにかくこの事件に関しては、「検察が悪いことをした」、という認識が必要です。証拠改竄を平然と行い、さらにそれを組織的に隠蔽したならなおさら、いくら問題を指摘してもしすぎることはありません。大阪地検特捜部に限らず、見込み捜査に基づいた証拠の扱いや自白の強要が検察組織の体質として行われているのかどうか、徹底的に検証する必要があります。たいへん皮肉なことに、ここでも逮捕された検事らに対して、推定無罪の原則を適用するべきなのですが。
 中国人船長の釈放や与党大物政治家の不起訴判断も、問題として取り扱う意味はありますが、証拠捏造事件に比べたら些末なことと言い切ってもかまわないでしょう。抄子は、ことの大小を比較できないのでしょうか。

小沢氏不起訴 おざなり処分も信を失う - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/447045/

 てなわけで、同日付「主張」はこちらに絞った話になっています。東京地検特捜部が真面目に(捏造などすることなく)やっていると仮定すれば、おそらくもう、打つ手がないのでしょう。市民の感覚で「あいつはなんかやってるはずだ」といくら思っても(わたしもそのように「思い」ますが)、法律上の手続きが成立しないケースというのはいくらでも想定できます。大阪の事件で検察が叩かれるのは自業自得そのものですが、東京(あるいは那覇)でまで文句を言われたのでは、おそらく大多数は真面目にやっているだろう検事たちも、うんざりするのではないでしょうか。