黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の選挙制度観。他。

産経抄】9月7日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/body/100907/bdy1009070241000-n1.htm

 北杜夫氏の名前を、いきなり過去形で出されるとどきっとします。もう83歳ですか……。母の斎藤輝子氏も兄の斎藤茂太氏も90歳前後までご存命でしたから、まだまだ、とは思うのですが。
 《〔北氏が若ければ、タバコ値上げと嫌煙に翻弄される〕こんな風潮を笑いのめしたユーモア小説を書いたはずだ》という、この思いこみだか決めつけだかもひどいのですが(なんとなく作品の雰囲気は想像できるので、読んでみたい気もしますが)、普通はここで、今よりもっと元気だった筒井康隆氏の書いた『最後の喫煙者』が出てくるところじゃないでしょうかね。
 個人的に今回のタバコ値上げは大変に痛いところです。いままで20円30円の値上げだったのが、いなり300円から440円*1ではねえ。いくら“健康増進”という錦の御旗があるにしても、また喫煙者にはすでにマゾヒストしか残っていないといっても、(主観的には)必需品にかかる間接税の大幅引き上げがどんな結果をもたらすか、安易な増税政策で受ける消費者の負担がどれほどのものかを、先取りして実感せざるをえません。*2

代表選の欠陥 外国人関与なぜ放置する - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/437055/

 7日付「主張」もこのテーマ、というわけで8日目ですね。この調子だと、投票日までの15日間は続けるつもりなのでしょうか。さらにその後も、どちらの候補者が勝っても数日は続くでしょう。参院選のときでさえ5日連続まで、昨年衆院選での政権選択の局面でもここまで連続はせず、それどころか投開票日当日にまったく別のテーマを扱っていた*3のと比べても、すでにかなり異常な雰囲気です。
 見出しから、外国人参政権がらみでまた逆上しているのかと想像したのですが、そのへんは案外落ち着いていました。それよりも選挙制度に《欠陥》があり、不正の温床になっているといった指摘がされています。事実上の日本国首相選挙がこんな仕組みでいいのか! ということのようです。まあ、公職選挙じゃありませんしねえ。直接的な買収があっても、道義的にはたいへんな問題ですが、法律上はたぶんOKのはずです。それどころか、投票権を金で買える、しかもわずか年間2000円という破格値で買える仕組みになっています。
 「そんな仕組みで日本国の首相を事実上……」。はいはい。自民党の総裁選挙って、どんなんでしたっけ。誰かが党費を払って一家が強制的に党員名簿に載るのはもちろん、「山田ポチ」「田中タマ」なんて党員がいた例もあったらしいですが。犬猫が字を書いたという話は聞いたことがないので、当然のように代理投票が行われていたんでしょうねえ。こういうのに比べたら、在日外国人は確実に人間です。

*1:愛用しているセブンスターの場合。タバコ屋のおばちゃんの話によると、この銘柄がいちばん値上げ率が大きいようですが。

*2:今、おおざっぱに計算してみたら、従来通りのペースで喫っていたら、月間支出が5%弱増えることに気づきました。ほんとに先取りですね。

*3: d:id:pr3:20090830:1251644353 参照。たぶん現実から目を逸らしていたのでしょう。