黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経記者、嘲笑される、他。(11月17日分)。

 というわけで17日分。やっと追いついた。

【主張】公文書管理 透明性あるルール確立を - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/196269/

 最近某所で、ある種の書物を扱う図書館の是非について議論しているのですが、図書館あるいは資料館というものに対する一般の理解が絶望的なまでにないことを思い知らされて、愕然としています。こちらは当然の前提として閉架式図書館の話をしていたのに、「図書館なんか作ったら近所の子供のたまり場になる」とか、いやこれは、いちばん可愛い部類の勘違いなのですが。
 これはなぜかというと、日本国がまともな公文書館を設置していないからだ! というのはあまりに強引なつなぎですが、そういう意味ではこの産経「主張」には全面的に賛同します。なにしろ、関係者双方の証言と米国立公文書館から(機密保持期限を過ぎて)公開された確実な文書があってもなお、「こっちにそんな文書はないから知りません」と平気で言い逃れをする政府と、それを疑問に思わない多数の国民を抱えているのですから。どんな書籍も文書も、すべて収集・整理・保管され、一定期間の経過などの条件を満たせばすべて公開されるのが原則であり、人類の知的蓄積に対する責任だということを、もう少し周知徹底しなければならないと思います。*1
 あと、これは産経抄スレですでに指摘されていることですが、本気で公文書を整理・公開したら、政府はもちろん歴史修正主義者にとって都合の悪い文書が(文字どおり)山ほど出てくるはずなんですが、この「主張」は産経にしては思い切った提言でしたね。

【外信コラム】北京春秋 嘲笑される日本 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/gaishin/196271

 ウイグル騒動取材で当局に拘束されすっかり英雄になった野口東秀記者ですが、また面白いコラムを書いていることを、コメント欄で名無しさんさんにご教示いただきました。中国のネトウヨ(少なくとも過激な国粋派)の掲示板にこんなことが書いてあった、という紹介から始まって、エーと。それだけですね。日本のネトウヨ中韓双方を嫌っているのと同じように、中国ネトウヨは日韓双方を嫌っているというだけの話です。(たぶん、韓国ネトウヨは日中を嫌っているのでしょう。日中韓三国の国粋排外主義が揃いも揃って、米国などより真っ先に他の二国に向かうあたり、やはりこの三国は一衣帯水同文同種なのだと妙に感心してしまいました)。
 しかし、中国ネトウヨが日本はともかく韓国を嫌っているという話を、日本人記者が日本国内(の国粋派)に向けて紹介することに、いったいどういう意味があるのか、さっぱりわかりません。さらに、そういうコラムにこういう見出しを付けるセンスで、やはり産経の野口記者は実に面白い人だなあ、と思うわけです。

モンスターペアレント」に対策 都教委が全国初の専門部署設置 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/196564

 産経が地道に続けていたモンスターペアレント・キャンペーンが、石原晋太郎都知事竹花豊東京都教育委員(元警察庁局長)のもとで、一応の結実を得たようです。「弁護士や警察OB、臨床心理士など」とされている専門家にどんなメンバーが集まるのか、続報があれば追いかけていこうと思います。これで、人件費がいったいどれぐらいになるんでしょうね。幻影対策のために。

*1:うーん。読み返してみたら、「読む人に対象を説明しないまま自己主張をするための無理な比喩」という最悪の文章になってしまっていますが、主張の内容としては一貫しているつもりなので、とりあえずこのまま書き込んでおきます。