黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経抄持ち出す、阿比留氏が悪賢い、他(11月16日分)。

 うーん。結局17日の夜になってしまいましたが、16日分をまとめて。

産経抄】11月16日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/196122/

 対馬キャンペーンはついに、産経新聞至高のOBである司馬遼太郎まで引っ張り出してしまいました。『街道をゆく』は「アサヒグラフ」に連載されたもので、朝日新聞産経新聞もお互い都合のいいように利用しているのが、なんとも情けない話ですね。「司馬さんが知ったらどう思うか」というのは今の産経新聞につきまとう慨嘆ですが、ねえ。

【土・日曜日に書く】政治部・阿比留瑠比 正攻法だけでは勝てない - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/081116/stt0811160220000-n1.htm

 すっかり出遅れてしまいましたが、話題のあびるん版「正論」です。どんだけ安倍スキーなんだよとかもうたいへんなのですが*1、それにしても陰謀論が好きですなあ。
 サッカーの世界では、「マリーシア」という言葉が一時期流行りました。日本代表がFIFAワールドカップフランス大会(もう、10年前になるのか……)に初出場を決めたあと、世界とどのように戦っていけばいいか、そのころジュビロに在籍していたドゥンガ選手に訊ねたところ、この言葉を教えられたのがきっかけだったと思います。当時世界最強チームのキャプテンが言うのだから間違いない、ということで流行ったわけですが、今考えると無茶なアドバイスを要求したものです。もちろん彼としては、「日本代表は(技術も体力もまるっきり足りないんだから)頭を使え、それしかない。卑怯ぎりぎりの悪賢い手でも使っていいんだ」と言うしかなかったのでしょうが、なぜか「悪賢い」だけがピックアップされてしまいました(そういう面が当時の日本代表選手に欠けていたのもたしかですが)。
 どうも日本には、右も左もスポーツ選手も、マリーシア(知略)をうまく使いこなせる人が少ないようです。「敵は知略を使っているぞ」と大声でわめき立てる工作員 新聞記者の例に、それが典型的に現れていますね。

石川県議会が児ポ法強化意見書。

■[児童ポルノ・児童買春]石川県議会「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」の改正を求める意見書 - 奥村徹弁護士の見解
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20081116#1226842833

 ちょっくら情報が遅れたんですが、2ちゃんねる経由で知りました。10月3日に、石川県議会がとんでもない意見書を国会・政府などに対して提出したそうです。石川県といえばアパグループ代表の元谷外志雄氏の出身地で今でも東京本社の他に金沢本店を置いていたり、田母神俊雄氏が小松基地司令を務めていたり、森喜朗元首相の地元だったり、その他にも日本会議系で拉致議連幹事を務める高鳥修一衆院議員など、多彩な人材を輩出していますね*2(言うまでもないことを申し添えておきますが、もちろん大半の石川県民・関係者の皆様を貶める意図はありません――森氏の熱心な支持者などを除いて)。

各会派の議案に対する賛否の状況 - 石川県議会(PDFファイル)
http://www.pref.ishikawa.jp/gikai/gaiyou/200809/sanpi200809.pdf

 もともと自民党金城湯池として知られる政治風土で、県議会でもおそらく森氏の系列議員が多数を占めているのでしょうが、まさか全会一致とは(民主クラブのみ提案には加わらず議決に賛成、他は共産を含む全会派が提案・賛成)。

元谷氏の座右の銘

 メディアウォッチ関連とは少し外れるのですが、あまりに面白かったので。

[歴史][社会]先の大戦を総括し、戦争の歴史を再構築せよ - ホドロフスキの記録帳
http://d.hatena.ne.jp/Jodorowsky/20081116#1226814628

 つくる会機関誌「史」11月号に掲載された元谷外志雄氏の「論文」を、Jodorowskyさんがまとめてくださいました。内容はある意味予想どおりなのですが、冒頭の文章になによりびっくりしました。
 元谷氏の「座右の銘に「賢者は歴史に学び、勝者は歴史を創る」がある」のだそうです。教養のないわたしは、どっかにそういう言葉もあるのかなあ、一面の真理ではあるなあ、と読み流してしまいましたが、その次は「これは正にGHQが戦後日本に〜」と、おなじみの陰謀論に続きます。あれ? あんまり都合よすぎないか? と思ってよく読み返すと、最初の文章は「私の作った座右の銘」なのでした。いや、座右の銘を自分で作ってもいいのですが(自作の言葉を「銘」と公言するのもどうかと思いますが)、まるで既存の金言名言であるかのように「座右の銘に〜がある」と表現する人を、初めて見ましたね。
 なんか他にもいろいろ面白いことが書いてあって、韓国の“反日教育”も戦後米国の洗脳プログラムの一環らしいですが、そうすると北朝鮮も米国の方針を受け入れていたんですねえ。あ、これも「コミンテルンの陰謀」なんですね、わかります(ソースはYahoo!アンケート)。
 とここまで書いてから、他の子とを確認するためにアパグループ情報誌「アップルタウン」のサイトを見たら、とんでもないコンテンツがありました。

Apple Town APA的座右の銘
http://www.apa.co.jp/appletown/mei/mei_index.html

 ……“座右の銘”の大安売りですな。

*1:段ボール×壺という恐ろしいイメージが一瞬頭をよぎってしまいましたが、えーと、この記述でご気分を悪くされた方がいたらすみません。わかんない人は追求しないでください。

*2:あと誰か、巣食う会関係者にも石川県にゆかりのある人がいたような気がするのですが思い出せません。もちろん、拉致問題への関心が高い土地柄であるのは当然なのですが。